Topics アメリカ広葉樹アーキテクトセミナーを山形で開催

2013年5月21日(火)、東北地方では初めてとなる「アメリカ広葉樹アーキテクトセミナー」を山形市内のホテルにて開催致しました。(公社)日本建築家協会(JIA)東北支部、山形県木工協同組合連合会、山形県家具工業組合からの御後援もあり、100名を超える建築家・デザイナーや家具・木材業界関係者の方々が参加されました。

講師としてレミングハウスの中村好文氏、DeBoer Architectsのダレル・デュボア氏、木材塗装研究会の長澤良一氏とアメリカ広葉樹輸出協会前会長のジョン・ブラウンの4名が講演。

まず、アメリカ大使館農務担当公使デビット・ミラー氏から東日本大震災発生後にアメリカ広葉樹業界で何か役に立てることはないかと話し合ってきた。その一歩として東北でセミナーを開催できたことは有意義と考えているとの挨拶。


中村好文氏

その後ジョン・ブラウンによる「地球にやさしいアメリカ広葉樹、信頼できる多様性のある豊富な木材資源」と題しての講演で始まりました。


デビット・ミラー氏

AHECジョン・ブラウン

米国での森林管理、製材や輸送などの様子や木材資源の有効利用など環境への影響、さらにはライフサイクル・アセスメント(LCA)の調査・研究で報告された科学的なデータについても説明されました。

続いてカリフォルニア州サンフランシスコからストローベイル(藁ブロック)や漆喰などの自然素材を活かした持続可能な建築に造詣が深いダレル・デュボア氏が、「アメリカ広葉樹によるカリフォルニア・スタイル・インテリア」と題して、天然木の素材を活かした家具や内装についてそのスライドと共に説明。カリフォルニア・スタイルらしく建物や家具ものびのびとした雰囲気のものが多く、新しいアメリカ広葉樹材の使用感が感じられるものでした。


ダレル・デュボア氏

休憩を挟んだ後、中村好文氏による「木の仕事-小屋においでよ!」と題した講演がありました。無駄な物を削ぎ落とし本当に必要なものを見極め使い勝手に拘った建物、その中の家具や内装。


長澤良一氏

今回は「小屋」という言葉に焦点をあて、数点の小規模な建物をご紹介いただきましたが、それぞれの小屋が建てられている周りの環境、建物の空間を最大限に活用し、沢山のアメリカ広葉樹や自然を生活に取り入れた「暮らし」には、どこか心がワクワクし、本当に大切な生活とは何だろうと考えさせられる講演でした。

最後は木材塗装のスペシャリストである木材塗装研究会の長澤氏の講演。「建築現場における広葉樹内装材の塗装」と題した講演は、建築家の先生方に毎回大変好評を博しており、一度の講演ではなかなか全てを伝えきる事ができないため、改めてJIA東北支部での塗装に特化した講習会が決定するなど木材への適切な塗装の方法を知っていただける良い機会となりました。

セミナー後のレセプションにも多くの方が参加され、東北でのアメリカ広葉樹材の普及が期待されるセミナーとなりました。

今回作成しましたダレル・デュボア氏の配布資料やアメリカ広葉樹のLCAパンフレットなどは無料でお送りします。弊協会のホームページwww.ahec-japan.orgにアクセスして頂き、「お問い合わせ・資料請求」のページよりお申込ください。