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自然の恵みである木材は、欲しいところだけを使うのでなく、そのまま使おうではありませんか!
針葉樹と広葉樹の相性の形を再認識する仕事ができました。
キャラクターマーク入りとは言いながら、出来あたってみると非常にきれいな木で、思った以上のものになっていました。むしろキャラクターマークがもうちょっとあっても良かったと思っているくらいです。
日本の針葉樹の家で床・天井・腰板・カウンターなどには、色彩が明るい感じの「マツ材」(アカマツ、クロマツ、カラマツ)、「トウヒ」、「ツガ」をよく使います。「スギ材」では、「吉野スギ」「土佐スギ」などの優しい感じの木にはネズミ色が入っており、広葉樹を合わせると、何となく気持ちが悪い気がしていました。今回の「スギ」は、阿蘇の小国という熊本県の「スギ」で、マツ科の顔を持ち、悪く言えば騒がしい、うまく言うと賑やかな感じの木なので、広葉樹と非常によく合いました。
では「吉野スギ」には広葉樹が合わないのかといえば、今回のヒントから「ハンノキに近いレッドアルダー」が上手く合うことが分かりました。従来、「スギ材」には、「ケヤキ」や「タモ」といった日本の広葉樹を使っていました。「アッシュ」は「タモ」に当たるのですが、少し顔が違うという気がします。こういったことが私にとっては非常にいい勉強になりました。過去の日本の家づくりでは、そのあたりをわきまえた感性を持ち合わせた人がいなかったから、何となくセンスのない野暮ったい家が多かった様な気がします。若い世代にそういう家が受け入れられなくなってきた現在、僕らのこれからの頑張りが重要だと思っています。
今回の使用場所は小児科のクリニックで、小さな子どもたちががくさん集まる場所でしたから、結構乱暴な扱いもあります。本来、床には針葉樹の軟らかい木の方が、足触りや気持ち良さはいいのですが、非常に過激な頻度で使われますから、長期的な耐久性は弱くなります。居住するわけでもありませんし、むしろ子どもたちにとって明るく、楽しく、居心地がいい。あまり行きたくないお医者さんにそういう環境があったら非常にいいのではないかと考えたわけです。
2階は、基本的に針葉樹でというように分けていたのですが、キッチンのカウンターやパソコンのカウンターにはアメリカ広葉樹の横はぎ材を使いました。これも私としてはヒットだったと思っています。今回は私自身が、針葉樹と広葉樹の相性の形を再認識する仕事ができました。「吉野スギ」にはどんな広葉樹が似合うかな、そんなことがこれからの木の使い方の参考にもなり、かかわっていただいた皆さんとこれからもっと広葉樹を勉強していきたいと考えています。
株式会社ケイ・ジェイ・ワークス
代表 福井綱吉
木材は再生するだけにとどまらず、もう一度育て直すことができるリソースです。
仕事柄、世界中でアメリカ広葉樹を使ったプロジェクトを見せていただいております。しかし、今回の西機先生のクリニックとご自宅は、これまで見た中でも、キャラクターマークをどのようにうまく使うか、あるいは様々な樹種をどうやって組み合わせて使うかという点で卓越した素晴らしい作品でした。
実は、キャラクターマークをうまく使うことや様々な樹種を組み合わせて使っていくことは、環境的にも大変重要な意味合いを持っております。過去には、設計士や住宅メーカーにしても、キャラクターマークを使っていくことに対して躊躇する意識がありました。さらに、木材を使うこと自体を躊躇する流れすらあったのです。そこには、木材をあまり伐採すると、子どもたち、子孫たちにとってよくないという間違った認識があったからです。確かに世界の中には、不幸なことに乱伐によって森林が失われていく事実があります。それは、われわれ木材産業に従事する者にとっては大変悲しいことです。というのは、本当の意味で適切な森林管理がなされた森林から伐採してきた木材は、世界中で一番取り替えのきく、持続可能なリソースであり、それが真実であることが分かっていただけていないからです。
最近、よく素材のリサイクルが話題になります。リサイクル自体は、大変重要ですが、木材はそれよりももっと優れたことが可能です。すなわち、再生するだけにとどまらず、もう一度育て直すことができるのです。
そのように素晴らしい木材の背景を、残念ながらこれまで米国あるいは日本、そして世界中の木材業者たちは十分にユーザーに対して知らせる努力をしてこなかったと言えます。
確かに、維持可能な森林から伐採してきた木材を有効に使っていくことは大変重要ですが、もうひとつ重要なのは、神が恵んでくださった森の中のすべての樹種を賢く使っていく努力が必要だと思います。
これまで、設計士であれ、メーカーであれ、例えば、色が気に入らない、この樹種のキャラクターマークが気に入らないと、どれだけ多くの木材を無駄にしてきたことでしょう。しかし、今回のプロジェクトで見せていただいたように、色違いや、キャラクターマークをうまく使うと、大変いいものになることが分かりました。そういった努力を続けることにより、木のすべてを使えることが分かったわけです。木材は自然の恵みです。自然の恵みであるからこそ、われわれは欲しいところだけを使うのではなく、そのまま使おうではありませんか。
アメリカ広葉樹輸出協会
専務理事 マイケル・スノー
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